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共用部分の一部変更について (管理組合トレンド)

(2018年4月5日)
Q.私は反対したのですが、私のマンションでは以前より駐輪場が不足し、通路等にも自転車があふれてます。私の専用庭の正面にあたる場所に駐輪場を増設する計画が持ち上がり、これに伴い臨時総会を開き、管理規約も変更するとのことです。 区分所有法によりますと、共用部分や規約の変更に際して、一部の区分所有者の権利に特別の影響がある場合には、その者の同意が必要とされています。この計画が実行されますと、専用庭先の騒音や景観等、私が不利益を被る事は明らかです。私の同意なしに実行できるのでしょうか?

 

A.専用庭先に駐輪場を増設することが、区分所有法31条1項後段の「一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべき」場合に該当するかどうかについては、最高裁判所の判例による基準があり、今回のケースでは共用部分である専用使用庭の使用者の同意なしに、一般的には総会の普通決議(2分の1)、増設規模や形状によっては特別決議(4分の3)により、この計画は実行できると考えられます。ただし、一部の区分所有者への環境的影響が懸念される場合には、庭と駐輪場の間に植樹帯を設ける等、可能な配慮をすると共に、説明会を総会前に開く等、充分な合意形成へ向けた準備が管理組合(理事会)に求められるでしょう。

「権利に特別の影響」とは

 専用庭先に駐輪場を増設することが、区分所有法31条1項後段の「一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべき」場合に該当するかどうかについては、最高裁判所の判例による基準があります(「受忍すべき限度を超えると認められる場合をいう(最高裁平成8年(オ)第258号平成10年10月30日第二小法廷判決・民集52巻7号1604貢参照)」)。

 区分所有法が定める「権利に特別の影響」とは、物権(所有権など)や収益債権を有する場合等に、管理規約等の変更によって、その権利が消滅したり制限を受ける等の場合や、一部の区分所有者が受ける不利益がその受忍限度を超える場合を指しています。

共用部分の一部変更の流れとポイント

 自転車があふれて駐輪場の増設が急務だという公益性と、個人的に静かな環境を求めたい気持ちや、眺望を確保したい気持ちといったものとの重さを比較するとき、管理組合として大方の区分所有者の利益に立脚して、専用使用庭の近くとはいえ駐輪場を増設するという判断には合理性があるといえ、区分所有建物の生活における受忍すべき限度を超えているとまではいえないと考えられます。したがって、共用部分である専用使用庭の使用者同意なしに、一般的には総会の普通決議(2分の1)、増設規模や形状によっては特別決議(4分の3)により、この計画は実行できると考えられます。

 ただし、一部の区分所有者への環境的影響が懸念される場合には、当該専用庭と増設駐車場との間に植樹帯を設ける等、可能な配慮をするとともに、説明を総会前に開く等、充分な合意形成へ向けた準備が管理組合(理事会)に求められるでしょう。

鹿島出版会『そこが知りたい マンション大規模修繕Q&A』より引用

投稿者:マンプロ編集長 (42)
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